今日も不動産でお役立ち!

依頼者のために走り続ける不動産コンサルタントの日記です。

延納は恐いですよ

今日は嫌な相談が、

数年前に依頼を受けた相続の案件。その相続人の方から連絡をいただきました。

内容と言うのは、2次相続の依頼。
お父様が亡くなり、その相続は税理士と弁護士が処理。その後のお母様の相続に対しての依頼でした。

お父様の相続時に弁護士が出てくるのですから、なにか揉め事が・・・、そのとおりかなり揉めていたのです。

相続で揉める、と言えば相続人同士。しかし、相続人同士は全く揉めておらず、揉めていたのは相続財産である底地に対しての借人とその近隣住民なのです。

1次相続時の相続財産というのは、ほとんど不動産であり、その不動産のうち借地として貸しているのが9割を占めていて、その借地人との関係が上手くいっておらず、近隣ともあまりいい関係ではなかったようです。

その証拠に、借地の測量をする場合にでも、近隣住民は立会さえしてもらず、道路との境も決まらずにいたぐらいですから相当なものです。

昔から、近隣とは仲良くしておくもの。とは昔の方は良いことを残してくれたものです。

境界の立会もできないのですから、相続税納付のために所有の不動産を売却さえできない。残す手は「延納」です。※延納は後々困るのですよ!

大体にしてこの手の問題を弁護士に任せても解決するはずがないと思うのですが、どうして?弁護士に依頼するのでしょうか。もしかしてそれだけ不動産業者は相手にされていないのでしょうか?辛いですね!

それから数年後にお母さんの相続を迎えるのですが、相続税自体は驚く金額ではなかったのですがそれより問題なのは、延納に対する毎年支払う元本と利子税。

1次相続で財産を取得したのはお母さんと長男の二人。その他の相続人はほとんどハンコ代で終わり。

その不動産を相続した長男は仕事をやめ、相続した不動産の家賃で生活しており、2次相続時は空室も目立つ状態であり、今後延納を支払って行くだけの余裕はない状態だったのです。

依頼を受けて、1次相続から揉めていた借地人とその近隣住民との調整から始まり、十数件あった底地は全て借地人に買ってもらい、相続税と1次相続で発生した延納の半分を返済することまで出来たのですが・・・・・・・・・・・・・・、問題はここからで、老朽化したアパートと必要のない土地を処分して延納分を完済することを薦めたのですが、子供たちに残しておきたい、と言う希望で延納分は半分を返しただけ。

それから数年が経ち、本日の「嫌な相談」というのは、所有する賃貸もかなり空室があり、延納分の支払いが難しなり生活も苦しくなったようで老朽化したアパートと必要のない土地を処分したいとの相談を本日いただきました。

しかし、現在の時価は相続が発生した時期と比べてかなり時価が下がっているので老朽化したアパートと必要のない土地を処分しても延納分の完済は疑問符です。

最悪、自宅の敷地の一部を売却ということになるかも知れない状態です。

延納を利用する人のほとんどは、相続財産に占める不動産の割合が大きく現金が少ない場合です。

相続財産の不動産を売却することができれば、その不動産の売却資金で相続税を支払うことができる場合もありますが、先祖代々から受け継いできた土地や建物の不動産のことを
そう簡単に不動産を売却することができない事情もあるでしょうし、理解もできます。

しかし、延納は怖い制度なのです。この手の相談は意外と少なくないのです。皆さん延納する場合には十分気を付けてください。

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